AI と サーバーについて、ご相談したいこと
AI人事台帳では、社員データを元に AI が問いに答えたり、議事録から要点を抜き出したり、 経営戦略と人員配置を突き合わせる機能を予定しています。これらの AI 機能の中身(どの AI を使うか)と、 データをどこに置くか(サーバーをどうするか)を、運用開始前に握りたい論点としてまとめました。
このページの目的: 選択肢を見ていただき、貴社で「使ってよいAI」「データを置いてよい場所」を確認したいです。 弊社推奨案を提示しますが、最終的には貴社の方針に合わせて確定します。
1. ご提供価格について ⚠ 最初に握りたい論点
AI機能・サーバー対応の選択肢は ご提供価格と直接連動 します。 まず「貴社の想定予算レンジ」を握らせていただいた上で、その範囲内で最適な AI / サーバー構成を提案させてください。
| プラン | 月額 | 対象 | 含まれる範囲 |
|---|---|---|---|
| ライト | ¥15,000 | 〜50名 | 基本台帳・横断検索・自己申告。AI機能は限定(問い合わせ回数制限) |
| スタンダード ⭐ | ¥40,000 | 50〜200名 | ライト + 戦略×AI・議事録要約・なめてる検出など AI機能フル。標準SaaS |
| エンタープライズ | ¥80,000〜 | 200名超 | スタンダード + 個別カスタマイズ・専任サポート・国内ホスト選択可 |
| on-prem | 初期¥30万+年¥30万 | 閉域必須 | 貴社内サーバー設置。データ完全閉域・国産LLM使用 |
📌 現状の認識(仲介経由でいただいたご要望)
月額 1万円水準 をご希望と伺っております。 ありがたい一方で、このレンジは弊社の標準プラン(ライト ¥15,000〜)より下に位置するため、 「何を含めて・何を外して」¥1万円ラインに寄せるか をご相談させてください。
価格レンジが決まると、以下が自動的に決まります
| 価格帯 | 使えるAIモデル | サーバー対応 | AI機能の範囲 |
|---|---|---|---|
| 月1万円水準 | Gemini Flash 等の低価格モデルのみ | 標準SaaS のみ | 横断検索・自己申告中心。回数制限あり |
| ¥1.5万〜 | Gemini + Haiku(軽量タスク) | 標準SaaS | 基本AI機能フル。戦略×AI は別途 |
| ¥4万〜 | Claude Sonnet + Haiku ハイブリッド | 標準SaaS + 国内ホスト選択可 | 全AI機能フル(戦略×AI・議事録要約含む) |
| ¥8万〜 | Claude Opus 含む全モデル選択可 | 国内ホスト / on-prem 選択可 | 全AI機能 + カスタマイズ |
下記の「2. AIモデル」「3. サーバー対応」の選択肢は、ご決定いただいた価格帯の範囲で 現実的なものに絞られます。
2. AI モデルの選択肢
AI モデルは「品質を取るか・コストを取るか・データの置き場所を取るか」のバランスで選びます。 用途ごとに別のモデルを使うことも可能です(高頻度・軽い処理は安いモデル、重い分析は高品質モデル、等)。
| 選択肢 | 提供元 | 特徴 | データ送信先 |
|---|---|---|---|
| Claude ⭐ 弊社推奨 |
Anthropic(米国) | 日本語品質・推論力が現時点トップクラス。指示追従が安定 | 米国 / AWS東京リージョン経由可 |
| Gemini | Google(米国) | 最安級。コンテキスト長が大きい。Google エコシステムと相性 | 米国 / GCP東京リージョン経由可 |
| GPT-5 | OpenAI(米国) | 知名度が高い。日本語ニュアンスは Claude に一歩劣る印象 | 米国 / Azure東京リージョン経由可 |
| DeepSeek / Qwen | 中国企業 | 価格が圧倒的に安い。性能も高い | 中国サーバー(または国内ホスト経由) |
| 日本語特化LLM (Swallow / ELYZA 等) |
東工大 / ELYZA / SB Intuitions | 日本語に特化。自前サーバーで完全国内運用可能 | 弊社サーバー or 貴社サーバー |
⭐ 弊社推奨
Claude をメインに、用途によって他モデルを混ぜる「ハイブリッド構成」。 経営者の判断に直結する分析(戦略分析・議事録要約)は Claude で品質を担保し、 軽い検索・分類は安いモデル(Gemini Flash 等)に逃がしてコストを抑えます。 後から他モデルへの切替も容易な構造で実装します。
3. サーバー(データの置き場所)の選択肢
社員データをどこに置くか・AI に送るときにどこを通すかの選択肢です。 セキュリティ要件と運用コストのトレードオフになります。
SaaS(弊社ホスト)
クラウドで提供
弊社が運用するクラウド(国内リージョン)にデータを置き、貴社はブラウザでアクセス。 一般的な SaaS と同じ形式。
- ✓導入が最も簡単
- ✓月額に運用込み(追加コストなし)
- ✓AIモデル更新も弊社が対応
- −データは弊社管理のクラウドに保管
国内ホスト専用
国内サーバー限定
データ・AIモデルともに国内データセンター内で完結。 海外送信を一切しない構成(Sakura AI 等を使用)。
- ✓データが国外に出ない
- ✓日本語特化AIを使用可
- −追加コストあり(要見積)
- −AI 品質は最新海外モデルにわずかに劣る場合あり
on-prem
貴社内サーバー
システム一式を貴社のサーバー内に設置。 外部ネットワーク不要、完全閉域で運用。
- ✓データが貴社外に一切出ない
- ✓監査要件が厳しい業界向け
- −初期構築費 + 年間保守費が高め
- −GPU 搭載サーバーの準備が必要
4. データ取扱の方針(全構成共通)
🛡 PII(個人情報)は AI に送る前にマスク
住所・電話番号・メールアドレス・マイナンバー等は Microsoft Presidio で自動的にマスクしてから AI に送信します。 氏名・部署・役職は応答の識別に必要なため残しますが、貴社のご要望に応じて完全匿名化も可能です。
📜 すべての AI 呼出しは監査ログに記録
誰がいつ何を AI に聞き、何が返ってきたかを全件ログに残します。後から第三者監査・社内調査に耐える設計です。
🚫 AI 学習データに転用しない契約のモデルのみ使用
一部の無料 API は送信データを AI の学習に使う規約ですが、弊社では「学習されない」契約のモデル(Claude API・Gemini 有料枠等)のみ採用します。
👥 最終判断は必ず人間(HITL)
AI は「候補の提示」「兆しの検知」までを担当し、評価・人事決定は必ず人間が確定します。AI に最終決定権を持たせない設計です。
5. 貴社にご確認したいこと
以下を伺った上で、弊社推奨案を貴社専用に確定したいです。
Q0. ご想定の月額予算レンジ(最重要)
□ 月1万円水準(弊社ライト価格より下。AI機能の絞り込みが必要)
□ ¥1.5万〜(ライト相当・基本AI機能含む)
□ ¥4万〜(スタンダード・全AI機能フル)
□ ¥8万〜(エンタープライズ・カスタマイズ可)
□ 機能と価格のバランスで相談したい
→ ここが決まらないと Q1(サーバー)・Q2(AIモデル)の選択肢が絞れません
Q1. データの置き場所の希望は?
□ 標準SaaS(国内リージョン)でOK
□ 国内サーバー限定にしたい
□ on-prem(貴社内サーバー)必須
□ 未定 / 相談したい
Q2. 使ってよい AI モデルの制約はありますか?
□ 米国系AI(Claude / Gemini / GPT)OK
□ 中国系AI(DeepSeek / Qwen)OK / NG
□ 国産日本語AI(Swallow / ELYZA)希望
□ 特に制約なし / 弊社推奨に従う
Q3. 社員データの中で「AIに送りたくない項目」はありますか?
例: 給与額・評価点・健康情報・家族情報 など。完全マスク対象として設定します。
Q4. 監査ログの保存期間・提出要件はありますか?
ISO・Pマーク・社内規程等で定められた保存期間(例: 3年・5年・永年)。
Q5. 労働組合 / 従業員説明への配慮は?
AI が社員データを扱うことについて、社内告知・同意取得の有無。
🔒 INTERNAL · 弊社内部議論用
森川さんと弊社で握る論点。顧客に見せない前提で本音ベースで書いています。 モデル単価・コスト試算・中国系の是非・無料枠の罠など、判断に必要な生情報を全部出します。
意思決定プロセス(マスト)
- 1
弊社内部議論(森川さん)でメインモデル・データ取扱方針・料金体系への跳ね返りを握る
- 2
顧客に意向確認 — モデル・データ送信先・閉域要件を顧客毎に確定(このページの「顧客向け説明」タブを使う)
- 3
確定までは 顧客実データを実 LLM に通さない(社内ダミーデータでのデモのみ)
Why: モデル選定はコスト・データ保護・法的責任に直結。技術判断だけで決められない。 「とりあえず Claude で実装」のような先行実装はリスクが大きい。
価格戦略の本音 ⚠ AI/サーバー議論の前提
G-NEXT は月1万円水準を要望。だがこれは弊社にとって赤字。
AIモデル選定・サーバー対応の議論に入る前に、「いくらで売るか」を森川さんと先に握る必要がある。
価格が決まらない限り、AI機能のグレード(Claude 使うか Gemini Flash で済ますか等)も決まらない。
50名規模 実コスト試算(弊社負担分)
| インフラ(DB / API ホスティング) | 約 ¥2,500/月 |
| LLM API(ハイブリッド) | 約 ¥200/月 |
| Embedding / Vector | 約 ¥500/月 |
| 監査ログストレージ | 約 ¥300/月 |
| 監視・運用 | 約 ¥2,000/月 |
| サポート工数(月1h相当) | 約 ¥5,000/月 |
| 償却・予備 | 約 ¥2,775/月 |
| 合計実コスト | 約 ¥13,275/月 |
→ 月1万円では原価割れ。最低 ¥13,000、健全には ¥15,000 欲しい。 月1万円要望を素直に飲むと、1社で月 ¥3,275 の赤字 × 顧客数。 50社で月 ¥16万 の赤字に拡大する。
月1万円要望への落とし所案(森川さんと選定)
案A: ライト ¥15,000 を提案、要望額との差を「機能差」で説明
王道。値引き要望には「ライトに含めない機能」で対応(戦略×AI は上位)。原価健全
案B: ライト 50名以下なら ¥12,000 のスペシャル枠
赤字覚悟でリファレンス獲得。G-NEXT を「導入実績1号」として広報利用。期間限定で 12 ヶ月までと約束
案C: 月1万円固定、ただし機能制限を明確化
on-prem 提供不可、AI問い合わせ 月100回まで、サポートはチケット制(月1h以内)。原価圧縮で黒字化
案D: 月1万円は今期トライアル枠 → 来期から ¥15k〜
トライアル契約として「3ヶ月 ¥1万」「以降ライト価格」を明示。G-NEXTにも納得感あり、こちらも赤字最小化
競合価格との比較(200名規模換算)
| SmartHR タレマネ | 月 ¥80,000〜 | 弊社の2倍 |
| カオナビ | 月 ¥60,000〜 | 弊社の1.5倍 |
| タレントパレット | 月 ¥150,000〜 | 弊社の3.7倍 |
| 弊社スタンダード | 月 ¥40,000 | 既に十分安い |
結論: 弊社の標準価格は競合の 1/2〜1/4。これ以上下げる必要はない。 月1万円要望は「価格根拠」よりも「予算枠の都合」の可能性。正しい提案は「正規価格 + トライアル割引」。
森川さんと握るべき価格論点
- ライト価格をいくらに設定するか(¥12k / ¥15k / ¥18k)
- AI機能をライトに含めるか、上位限定にするか
- on-prem オプションの初期費・年間費の確定(現案: 初期¥30万 + 年¥30万)
- リファレンス獲得目的の特別価格を設けるか(G-NEXT 1号案件)
- トライアル期間の取り扱い(無料 / 半額 / 1ヶ月限定 / 3ヶ月限定)
- 月1万円要望への返答方針(上記 案A〜D のどれを選ぶか)
モデル単価(2026年時点 / per 1M tokens)
| モデル | Input | Output | 用途適性 |
|---|---|---|---|
| Claude Opus 4.7 | $15 | $75 | 戦略提案で絶対外せないなら。今は過剰 |
| Claude Sonnet 4.6 ⭐ | $3 | $15 | メイン推奨。日本語・推論・指示追従のバランス◎ |
| Claude Haiku 4.5 | $1 | $5 | 高頻度・軽量タスク |
| GPT-5 mini | ~$0.2 | ~$0.8 | 安いが日本語ロングコンテキストで Claude 劣後 |
| Gemini 2.5 Flash | ~$0.075 | ~$0.30 | 最安級、1M context、Google エコ |
| DeepSeek V3 | ~$0.27 | ~$1.1 | 推論強い、中国企業ホストで弾く企業多い |
| Mistral Small | ~$0.1 | ~$0.3 | EU 製、データ保護法準拠強い |
| Llama 3.3 / Qwen / Swallow(ローカル) | — | — | 推論ハード代のみ。10〜30社未満は API の方が安い |
G-NEXT 50名規模 月次 LLM コスト試算
ハイブリッド構成(軽い処理は Haiku/Flash、重い分析は Sonnet)の場合:
| /ask 横断検索 (1日30回 × Haiku 4.5) | 約 ¥10/月 |
| 議事録要約 (月20件 × Sonnet 4.6) | 約 ¥90/月 |
| 戦略×AI (月10回 × Sonnet 4.6) | 約 ¥60/月 |
| 合計 | 約 ¥200/月 |
結論: スタンダードプラン ¥40,000/月 のうち LLM 原価は 0.5% 以下。 価格優先で安いモデルに振る理由は薄い。Sonnet で品質を取りに行くべき。 ただし試行錯誤・プロンプト調整・Embedding 分は別途。
森川さんと握るべき項目
① メインモデル: Sonnet 4.6 一択でいいか
推奨は Sonnet 4.6 メイン + Haiku 4.5 補助のハイブリッド。理由は品質と価格のバランス、LiteLLM で後から切替可能なため。
森川さんに聞きたい: Opus を使いたい場面はあるか?コストが10倍になるが「絶対外せない」用途があれば検討。
② 価格内包 vs 従量課金
月額 ¥40k に LLM 原価を内包する場合、上限を設けないと「ヘビーユーザー顧客」で原価率が跳ねるリスク。
推奨: 月額に「AI問い合わせ500回まで込み」のような上限を設け、超過は従量。50名規模なら500回で月20%消化程度。
森川さんに聞きたい: 顧客に「従量」を見せたくないなら一律内包+実質無制限で売る判断もアリ(リスクは弊社側)。
③ 中国系モデル(DeepSeek / Qwen)の取扱
性能・コスパは圧倒的。だが日本企業の8割は「中国系AI」と聞いた時点で導入NG。
推奨: デフォルトは米国系(Claude/Gemini)。顧客が「コスト優先でOK」と言った場合のみ DeepSeek 提案。営業段階では出さない。
④ on-prem オプション提供するか
大企業や監査要件厳しい業界(金融・医療・防衛)で必須要望が来る可能性。Sakura AI + Swallow / ELYZA で構成可能。
初期費 ¥30万 + 年間 ¥30万 が現実的価格(memory にも記載)。
森川さんに聞きたい: いつから提供する?最初の顧客で要望が出たらでよいか、最初から営業メニューに入れるか。
⑤ 無料枠の罠と顧客説明
Gemini 無料枠 / OpenRouter free 等は「送信データが学習に使われる」規約。顧客実データ NG。
社内デモ・検証フェーズなら無料枠でOK。本番は有料枠(学習されない契約)必須。
議論: 開発段階での無料枠使用範囲をルール化しておきたい。
G-NEXT に確認すべきこと(営業視点)
- ▸データ送信先の制約(米国OK?国内限定?)
- ▸中国系モデル使用の可否(コスト優先か否か)
- ▸閉域必須か否か(on-prem 要望の有無)
- ▸労組・従業員同意プロセスの有無
- ▸監査ログ要件(保存期間・提出形式)
- ▸給与・評価データを AI に送ってよいか
→ 顧客向けタブの Q1〜Q5 がこれをカバーしている
アーキテクチャ判断
LiteLLM 経由でルーティングを採用(CLAUDE.md にも記載済)。顧客テナント毎にモデル切替可能な構造を最初から組む。
「Sonnet メイン → 顧客要望で Gemini / ローカル に差替」が 設定ファイル1行で済む状態を作る。 これで営業の制約条件に柔軟に対応できる。
※ 現状の /ask エンドポイントは
キーワードマッチのモック。次の打ち合わせまでに最低 1 機能を本物の LLM 呼出しに差し替えたい
(Gemini Flash 無料枠 + ダミーデータで動かす案)。
注意点メモ(顧客説明時に詰まりそうな論点)
無料枠の学習データ問題: Gemini 無料、OpenRouter free 等。Presidio で PII 抜いても氏名は残る。顧客に売る段階では NG
中国系モデル: 性能◎だが企業導入で躊躇あり。営業段階では出さない、要望があってから出す
ローカル LLM 運用は初期コスト: GPU マシン or クラウドGPU の固定費。顧客10〜30社未満では非経済的
on-prem 要望: 出たら Sakura AI + Swallow/ELYZA に切替。最初は SaaS 一本でよい